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相続の時効と相続放棄

相続権が時効にかかって権利が消滅することはあるのかという質問を受けたことがあるのですが、相続をする権利自体が時効にかかることはありません。しかし、下記のようなケースでは法律上の規定により個々の相続財産に対する権利が失われる場合があります。

(1)被相続人のAに対して持っていた貸金返還請求権を行使せず10年が経過した。
(2)被相続人の所有していた土地を無権利者Bが占有を開始して20年が経過した。
(3)自分の相続分を他の相続人Cが侵害していることを知っていて5年経過した。
(4)被相続人が遺言によって財産を全て愛人Dに遺贈したことを知って1年が経過した。

(1)の場合、請求権の消滅時効が成立したので、Aから「時効なので支払わない」という意思表示があった場合は請求できなくなります。
(2)の場合、Bの取得時効が成立しているので、Bが新しい土地の所有者となり、その結果として相続人は土地に対する権利を失います。
(3)の場合、自分の相続分を侵害したCに対する相続回復請求権は、相続分を侵害された事実を知った時から5年で消滅時効が成立します。
(4)Dに対する遺留分減殺請求権は、遺留分が侵害された時から1年で消滅時効が成立します。

このように、相続権自体が時効にかかることはありませんが、個々の相続事例に応じて相続財産に対する時効を考える必要があります。

そして、(1)の事例とは逆に被相続人に借金がある場合でも、消滅時効が成立しているため返済の必要がない場合もあります。

被相続人に借金がある場合でも、相続放棄の前に消滅時効の成立の可能性を考えてみても良いかもしれません。

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