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相続放棄に関する判例の一例

相続放棄に関する裁判の判例をいくつかご紹介しましょう。

昭和59年4月27日 最高裁判所 判決

相続人が、相続財産が全く存在しないと信じ、かつ、そう信ずるについて相当な理由がある場合には、例外的に、相続人が相続財産の全部又は一部の存在を認識した時又は通常これを認識しうべかりし時から起算するのが相当である。

昭和61年6月16日 大阪高等裁判所 決定

家庭裁判所の相続放棄の申述受理は、本来その非訟事件たる性質及びその審判手続の審理の限界などに照らし、被相続人の死亡時から3か月の期間経過後の相続放棄の申述であっても、その期間内に相続放棄をしなかったのは、相続財産が全く存在しないと信じたためであり、かつ、このように信ずるにつき相当な理由を認めるべき特段の事情の主張があり、しかも、それが相当と認めうる余地のあるものについては、その実体的事実の有無の判定を訴訟手続に委ね、当該申述が真意に出たものであることを確認した上、原則として、申述を受理すべきものである。

平成13年1月10日 高松高等裁判所 決定

民法915条1項所定の熟慮期間について、被相続人に高額の相続債務が存在することを知った日から起算すべきである旨の抗告人の主張に対し、遅くとも相続人が相続すべき積極及び消極財産の全部又は一部の存在を認識した時又は通常これを認識しうるべき時から起算すべきであるとした上、抗告人は、被相続人の死亡をその当日に知り、それ以前に被相続人の相続財産として、宅地約68.83平方メートル、建物約56.30平方メートル、預金15万円があることを知っていたといえるから、抗告人は被相続人の死亡の日にその相続財産の一部の存在を認識したものといえるとして、この認識の時期から熟慮期間を起算し、同期間経過後になされた本件相続放棄の申述は不適法である。

平成13年10月11日 大阪高等裁判所 決定 

被相続人Aが死去後その債権者BからAの相続人Xらに対し、Aの債務につき内容証明郵便にて貸金返還請求を受けていたところ、Xらが請求を受けてから3か月以上経過してから相続放棄の申述受理の申立てをして、被相続人Aが分籍していたので、相続は発生しないと確信していたとの主張に対し、Bからの通知書には「法定相続人の貴方様に上記債務をお知らせする次第です。」と明記されていたことから、自分たちが被相続人の法定相続人であることを知ったものと認めるのが相当である。

平成14年1月16日 東京高等裁判所 決定

民法915条1項所定の熟慮期間について、相続人が負債を含めた相続財産の全容を明確に認識できる状態になって初めて相続の開始を知ったといえるので、その時点から起算すべきである旨の抗告人らの主張に対し、相続人が相続すべき積極及び消極財産の全部又は一部の存在を認識した時又は通常これを認識しうるべき時から起算すべきものと解するのが相当であるとした上、遅くとも、抗告人らが相続財産の存在を認識して遺産分割協議をした日から熟慮期間を起算すべきであり、同期間経過後になされた本件相続放棄の申述は不適法であるとして、即時抗告を棄却。

 

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